夜行バス。
乗車してすぐにリクライニングを最大まで倒したギャル。
わたしの横の席にまだ人が乗ってきていないので、次の乗車ポイントまであぐらをかいて座っていた。
前のシートからニョキッと手が伸びて、ギャルが自分の毛を、2.3もしくは5.6本ほど、つまんで上げては離し、つまんで上げては離し。
明るめの茶髪だが、数本だけが光にすけると金髪に見えた。
腕につけてある黒のシンプルな髪ゴムは、生活感があって、人がつけているのを見るのは好き。
細い腕にそのシンプルさが、よく似合っていると思う。
ギャル、裾や袖がなんかすごいことになっているデニムジャケットを羽織る。
たしかに、少し寒い。
空腹で乗ったから、車酔いしそうだ。